- 2004/7/10号
- 信金・信組、「一本化」案が浮上
- −台頭する信金・信組同質化論
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来年四月からのペイオフ全面解禁を控え、実質骨抜きとなる決済性預金の全額保護を認めるなど、なぜそこまでしてペイオフ解禁を実施しなければならないのかという論議がある。もっとも、このために不良債権償却を急がせてきたわけだが、体力が弱っている地域金融機関にも公的資金を入れ再編を促そうという金融機能強化法が施行されることで、一段の再編が行われるのではないかと見られている。こうした中、役所筋では、同じ協同組織金融機関で信金、信組と分ける必要があるのか。仕組みが同じなら、同じ扱いでよいのではないかという考え方が台頭してきている。今年に入って大分で信金が信組に合併されるケースが現れたが、今後信金はどうなるのかを含め課題を探った。
- 「金融機能強化法」施行へ
- −地域金融再編より農協の救済?
- 「行政に裁量は必要」
- −金融庁、五味体制で金融システム総仕上げへ
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五味廣文監督局長が高木祥吉氏に代わって七月二日、金融庁長官に就任するや、「三菱東京グループとUFJ銀行の合併」という大構想が勃発した。
五味氏と言えば、検査部長や検査局長、監督局長時代に、猛然と金融機関の破綻処理や国有化を行った人物であり、また大手行に厳しく不良債権半減を求める「金融再生プログラム」の実行者。今回のUFJ銀行への九ヶ月間に亙る容赦ない検査から、七月十五日発表の三菱東京グループとの合併に至るまでの布石を敷いたとも言われ、「日本で一番怖い男」と揶揄される。
その思い切った決断力と実行力による金融機関処理は、「金融庁の『裁量行政』、『権限強化』」とも言われるが、歴代の長官が「金融機関の自己責任による判断…」云々と口を濁したのに対し、五味氏は、「行政には『裁量』は当然、必要。銀行行政は事後チェックだけではやっていけない。金融システム安定に予防的な行政は必要」と、信念を持って直言する。
金融庁長官=五味廣文◇総務企画局長=増井喜一郎◇総括審議官=三國谷勝範◇検査局長=西原政雄◇監督局長=佐藤隆文
- 体制整備に万全期す!
- −預保理事長・永田俊一氏
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- 相次ぐ依頼「格付け」に浮き足立つ信金
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- 信金総会特集
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〇東海地区信協会長に音瀬氏(岐阜・理事長)
〇全信懇、大前会長(城北・理事長)を再任
〇新社長に斉藤氏(西京・理事長)−しんきんリース
〇SIS、小川社長を再選へ
〇常務に菅原氏−東北地区信協
〇しんきん信託、眞柄総務部長が取締役に
〇全信中協、総会開く
- 関東財務局人事
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- 滋賀中央信金スタート
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彦根信金と近江八幡信金が合併し、七月二十日、滋賀中央信金としてスタートした。預金量は二九四三億円、貸出金一五九一億円と、県内トップの信金となる。
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