- 2004/5/15号
- 信金業界、秋に決済性預金導入へ
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信金業界では、大方の金庫が今秋までに「決済性預金」を取り揃える方向だ。共同センターで秋口に決済性預金のシステムが整うため、自営金庫でも同時期に取り扱いを開始する気運が高まっている。
決済性預金については、「『大丈夫だと思うけど、でも…』というお客さんの漠然とした不安を解消できる」(某中小金庫)と、心理的バッファー(クッション)として新設したいという向きが多い。
が、一方で、「『決済性預金』を取り扱うと、経営に不安があるからだと見られるのではないか…」「特に早期に導入すると、目立って、あらぬ誤解や風評になるのでは…」との心配もある。
そのため、オープン・システムを採用している一部信金では、すぐにでも決済性預金のシステム対応が出来る状態にあるものの、他金融機関を横目で見ながら、導入のタイミングを計っている状況にある。
- 「被害が出たら終わりなのに…」
- −風評リスクに、金融庁重い腰
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ペイオフ解禁一年前ということで、フィッチ格付け報道や、週刊文春らの「危ない信金」記事など、マスコミがヒートアップし、風評リスクが高まっている。
フィッチ問題への対応では、当初、理事会で意見が真っ二つに割れてしまったため何とも動けなかった全信協だが、週刊文春の件では、素早く対応。長野全信協会長が記事が出るや、すぐさま金融庁・五味監督局長に直談判≠ノ行き、翌日の竹中金融大臣の「足利銀行以外の金融機関は健全」発言に結びつけた。
ただ、「金融庁の本音は、『事なかれ主義』。フィッチ問題でも『傍観』したように、彼らは何か事が起きるまで動こうとはしないんですよ」と憤慨する金融機関トップもいる。
- 地域金融機関が不良債権比率を減らせない「理由」
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公的資金新法にあたって金融庁が作った資料で、「自己資本比率」や「不良債権比率」の%などが取り上げられていたこともあり、財務力中心の金融機関の評価方法が、ランキング本やマスコミでも強くなっている。
都銀は不良債権比率四%が展望されているが、地域金融機関の場合は、不良債権比率一〇%以上の所も少なくない。
そのため、「不良債権比率が十何%だなんて、地域金融機関はどんないいかげんな経営をしているんだ」と一概に見られかねず、地域金融機関は苦慮している。
これは、やはり第一に中小企業の業況がまだ良くないということが大きい。
ただ、地域金融機関側は他にも「理由」があると言う。
- ペイオフ訓練でわかった意外な「盲点」
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週刊文春による危ない信金&道があった際、ある信金ではペイオフ対策の訓練の実験≠ひそかに行った。
そこで浮上した意外な「盲点」とは…。
- 春の叙勲
- −信金界(大蔵OB含む)では十名が綬章
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- 勲章と褒章はどう違う?
- −一目でわかる日本の栄典制度
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- 信金の歴史は人の歴史(中)
- −発展期から現在までの業界功労者
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〇氏平競重尼崎信金会長
〇大木令司摂津水都信金会長
〇新堂友衛大阪市信金理事長
〇井須孝誠稚内信金理事長
〇遠軽信金・村上元会長
- リレバン探訪
- 地元の誇り、諏訪大社の御柱祭に
- −諏訪信金も全面協力へ
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【諏訪】約二十万の諏訪人の血を沸かせた諏訪大社の御柱祭が十日に閉幕した。七年目毎に行われる祭りも、今回は「甲申」の年にあたり実に六十年に一度の大祭。期間中(四月〜五月初旬)は悪天候に見舞われたものの、人出は上社、下社合わせて延べ百七十八万六千人と過去最高を更新した。日本の奇祭に挙げられる御柱祭は、氏子たちが「神の宿った」巨木を山から大社まで運び、社殿を囲むように四隅に建てるという一見シンプルな祭りだが、その行程は困難を極める。なかでも上社、下社共に行われる「木落し」は御柱祭り最大の難所で、一番のクライマックス。上社の御柱は「メドデコ」と呼ばれる長い棒を柱の前後にV字型に取り付け、氏子たちがそこによじ登り、太い綱が斧で切られる柱は傾斜角三十度の急坂を一気に滑り落ちた。
●諏訪信金・宮坂理事長は、諏訪大社宮司の家系
●諏訪大社と御柱祭り
- 台東デザイナーズビレッジ開設
- −廃校利用に、朝日信金の「知恵」
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- 「信金が再生する!」
- −城北信金、RCCから債権買い入れ
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- 青梅信金、理事長交替
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- 大分県信組、杵築信金合併へ
- −信組存続は、初のケース
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【大分】杵築信金(本店・杵築市、理事長・手嶋保生氏)と大分県信組(本店・大分市、理事長・佐藤宏陸氏)では、来年四月をめどに対等合併することを決め、四月三十日、県信組本店で発表した。
合併後の名称は大分県信用組合。理事長、本店とも、大分県信組側が引き続き務める。
県信組は預金量二四〇四億円(平成十五年三月末)で、九州最大の信組。大分市を中心に店舗展開。
一方、杵築信金は三七〇億円ほど。大分市、別府市の北、国東半島の杵築市に本店があり、支店は郡部を中心に広がる。
県信組は同信金との合併で営業エリアの空白がなくなり、全県下一円となる。
- 金融再編の行動隊長
- −中澤 靖会長(東京東信金)を悼む
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